AI NEWSLETTER Vol.35
APRIL , 2020
ニュースレター35号です。今回のテーマは「リモートワークのコツ」です。
~効果的なリモートワーキング手法とは?リモートワークの6つのコツ~
Covidの影響で、タイも多くの会社がWork from Home, リモートワークに移行しています。
しかし、リモートワークでいつもと同じように仕事をするのは簡単ではありません。今日は、リモートワーカーのためのTipsをご紹介します。是非一つでも取り組んでいただいて、この厳しい期間を乗り切りましょう。セルフマネジメント(自己管理)と、チームワークの面で合計6つのコツをご紹介します。
セルフマネジメント
1. 働く環境を整える
自宅には様々な誘惑がありますから、オフィスと同じように集中するのは難しいと思います。だからこそ、適切な環境を作りましょう。集中力は、まず体の姿勢を作ることから始まります。ベッドやソファで仕事をするのはやめて、できれば机と椅子を用意しましょう。高級なものである必要はありませんが、椅子は長時間座りやすいようクッションなどを用意しましょう。
また、服装もパジャマやいつもの部屋着で仕事をするのはやめましょう。ビジネスウェアである必要はありませんが、人に会っても問題ないものに着替えましょう。身なりを整えることは、自分のモードを切り替えることになるのです。
2. 朝を正しく始める
リモートワークで最も重要なのは、「朝」です。何となくダラダラと過ごして、午前中を無駄にしてしまうことは無いでしょうか?そうならないためにも、朝の仕事の始め方が肝心です。まず、自分にスイッチを入れるルーティンを決めましょう。例えば体操をする、カーテンを開ける、と言ったことでもOKです。私がお勧めするのは、ベッドメイクです。ベッドをきれいに整えるだけで、今日も頑張ろうというスイッチが入ります。
また、なかなか最初の仕事に手がつかないという事もあると思います。そんな時は、「一番簡単な仕事」をまず済ませましょう。メールを一本返信するとか、書類にサインをするとかでも構いません。まずは小さなタスクを済ませることで、エネルギーが生まれてきます。モチベーションというのは、仕事をすることで上がってくるのです。
その後に、難しい仕事をやりましょう。これを英語では“Eat the Frog”と言うそうです。嫌なことを先にやってしまう、という事です。ただ、難しい仕事はえてしてなかなか進まないものです。そんな時は、難しい仕事をいくつかに分割して、「3分の1だけやろう」といった進め方をお勧めします。たとえ3分の1でも、難しい仕事を終えられると気持ちが楽になって、その後の仕事に弾みがつきます。
3. スケジュールを決める、人と話す予定を必ず入れる
必ずその日のスケジュールを決めましょう。Google CalendarやOutlookでスケジュールを管理している会社であれば、なるべく、何時から何時までは何をする、という自分だけの予定を入れてしまいましょう。同僚や上司があなたの仕事状況を把握することにもつながります。
また、終日にわたって個人で作業というのはあまり能率が上がりません。人間の集中力は90分以上は持たないと言われているので、それ以上続けると逆にパフォーマンスが落ちてしまいます。90分ごとに短い休憩を入れるか、または人と話す予定を1日のうちに数回、意図的に組み込みましょう。人と話すことで脳が活性化し、再び作業の能率を上げることが出来ます。特別なトピックが無くても、「ちょっと30分くらい話しましょう」と言った目的で、時間を入れておくこともとても効果的です。
チームワーク
4. コミュニケーションの頻度を増やし、また視覚情報を使う
リモートワークでは情報の伝達が普段よりも難しくなります。何故ならば、電話、メール、LINEなどではコミュニケーションで最も有効な「視覚」が使いづらくなるからです。
だからこそ、コミュニケーションは頻度を増やしましょう。たとえば1週間に1回だったチームミーティングを、時間を短くしても良いので、毎朝15分ずつ行う、といった工夫です。それにより、リモートワークでのほうれんそうの質が上がります。
また、視覚効果を補うためのWEB会議をどんどん使いましょう。WebEx, Zoom, Teams等のツールが今はありますので、とても便利です。音声だけでなく、カメラをONにしてお互いの顔を見えるようにすることで、コミュニケーションの質は一気に増します。
5. ちょっとした雑談(非公式コミュニケーション)を大切にする
普段、オフィスではちょっと雑談をしたり、一緒にコーヒーを買いに行ったりと言うカジュアルなやりとりがあるでしょう。実はこうしたことは、「非公式コミュニケーション」と呼ばれ、心をリラックスさせるとともに、組織のチームワークを高める役割を果たしています。
リモートワークだとともするとそれが無くなってしまいますが、意図的に作り出す工夫が必要です。例えばオンラインの会議室をずーっとオープンにしておいて出入り自由の「談話室」にするやり方もあります。Slackなどのチャットツールを入れて常に話しかけられる状態を作るのも良いでしょう。カジュアルなコミュニケーションは、無駄ではなく必要なものだという事を理解し、意図的にその環境を作ることが重要です。
6. ミーティング(会議)のグラウンドルールを決める
リモートワークでは、ミーティング(会議)をどのように上手に運営するのかも組織効果を高めるために重要です。リモート会議においては、「グラウンドルール」と呼ばれる、約束事を明確に決めることが大事です。お勧めのものとしては以下のようなものがあります。
・名前を呼ぶ: 人の名前を呼ぶことでコミュニケーションがスムーズになる
・冒頭で司会者が、必ず全員に一言ずつ発言を促す:全員の参加姿勢を作る
・大きめにリアクションをする:反応があったほうが会話が活発になる
・ビデオは必ずオンにする:参加度合いに温度差が出ることを防ぐ
・マイクはミュート(消音)にしておく:余計なノイズが入ることを防ぐ
こうしたことを、会議のファシリテーター(進行役)が最初にアナウンスし、皆でそれを守りながら進めていくことで生産的で活発な会議になります。
以上、6点のコツをご紹介しました。最後に、管理者や人事の方が心得ておいてほしい事を書いてみます。
リモートワークをしていると、どうしても管理者側は「部下がサボるんじゃないか」と考えてしまいがちです。そうした、「性悪説」(人は悪いことをするものだという考え)に基づく見方が、組織の中に不信感を生み、関係を悪化させてしまうことがあります。
そうではなく、「性弱説」、つまり、人は弱いものだという考えを持つ事が大事です。つまり、誰でも自宅で仕事していたら集中力が落ちたり気が散ってしまう事はあるのは当たり前である、という前提で臨むのです。だからこそ、ほうれんそうを増やす仕組みや、細かいルールを設けることが必要です。
また、リモートワークを長く続けていく場合には、会社の仕組みも変えていく必要があります。目標やアウトプットに基づく評価制度を取り入れたり、人材育成もOJTをよりフォーマット化するなど、人事管理の諸施策を調整していきます。これまで自然発生的に行われていたものを、意図的に発生させるようにデザインし直していくことがポイントとなることを合わせて覚えておいてください。
今回のニュースレターも、お読みいただき有難うございました。Asian Identityでは、リモートワークの環境でも一人一人が学び、また組織として成長できるようなオンライン講座を新しくスタートします。厳しい状況の中でも、Covidに立ち向かう組織を作っていけるよう、皆さんのサポートをして生きたいと思います。
詳しくは、弊社担当までお問い合わせください。
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